一時的音楽愛好家
芸術の秋も深まっていく。私は女子美という伝統校に一時的にせよ籍を置いていた身である。国語の教師としてである。絵を描くことはできない。造形などもってのほかだ。ただ見ることが好きで各地の美術館を見てきた。何度も、いろいろなところで。
私が好きな美術館の一つに港区芝にある庭園美術館がある。建物そのものがアール・デコであり、展示物もまた企画展もいいのだが、日曜日の午前に開かれていたミニコンサートも魅力的であった。野外で開かれていた弦楽四重奏を聴きながら、館の片隅で私は本を読んでいたと思う。正面切って聴くことが恥ずかしいと思われるほど雰囲気がいいのだ。
私は音楽に疎い。ただ音痴ではない。何といっても昨年は一中のPTAコーラスの指揮者様、今年は柏崎小学校PTAコーラスの指揮者様である。けれども私の音楽に関する知識も履歴も現在もお恥ずかしいものである。かじるだけである。
そんな私が今から20年ほど前に音楽の本を買った。もちろん楽譜ではない。楽譜など私にとっては「そんなの関係ねえ」
「キース・ジャレット 音楽のすべてを語る」
彼はimprovise「即興」ということを大切にしている。そんなことが書いてある本だ。彼が言うimproviseはいい加減なという意味であるはずもない。
If you hear what you want,we are moving towards the word 'want '.
という思想家であり、音楽家でもあるグルジェフの言葉を引用している。
芸術的な気分になりたい私は過日赤岩ダムまで出かけ、誰もいない湖畔で、車の窓を開け、大音量でパヴァロッティを聴いていた。対岸の紅葉が美しく、「うーん芸術的」と満足していた。正に自己陶酔の例として広辞苑に掲載されるよなものである。
けれども必要じゃないのかなあ。格好いい柏崎。求めたいものに耳を傾けること。軽いけれども深いimproviser 。
でもそんなの関係ねぇ?はい、オッパッピー!
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